[B]書評:論理的哲学論考:85点/100点満点:西洋的なアプローチから、東洋思想にたどり着く過程が面白い!


ウィトゲンシュタイン:論理哲学論考

ウィトゲンシュタインは、20世紀前半の哲学者である。
俗に、「哲学を殺した男」と呼ばれている。
こう呼ばれるようになった原因が本書である。

本書の結論を簡単に言う。

  • 「あること」そのものについては、その外側から見ないとわからない
  • 我々は論理の世界に住んでいる
  • 倫理は論理の外側にある
  • だから倫理は説明することができない

というような内容だ。

読む際の注意事項としては、
一気に読み飛ばすことをオススメする。
必ず序盤でつまづくと思うが、
一旦戻ったりしていると、全然わからなくなって、進めなくなるのである。

心配しなくとも、段々と分かるようになっている。

そしてその内容を用いて、
哲学的、形而上学的な問題に対して、答えを出すのだ。

スピード感もあり、大変読んでいて面白かった。

結局後半辺りは、東洋思想的な結論にたどり着くのだ。
西洋的なアプローチから、東洋思想を考えたい人にはオススメできる。