「井の中の蛙大海を知らず」
というが、最近、
大海を知らずともよいのではないか、
と思うようになってきた。
それは以下のような出来事が理由である。
うちの前にはブロック塀がある。
一般的な穴あきブロックで構成されている。
私はそれを灰皿として使っている。
雨などが振り、水が溜まっているので、ちょうど良いのだ。
今夏、そこにカエルが住み着いた。
全長1cm程度の小さな若いカエルである。
どこから来たのだろうか、周りに水場など無い。
彼の住処は灰水のため、本来のカエルの色とは程遠いのだ。
彼を見ていると、
「ここに住んでて良いのか??」
と思う。
とてもセンチメンタルな気分になるのだ。
だが彼は一生懸命生きている。
水場のない彼にとって、灰水が大海なのだ。