[B]情報とは何か。



「情報選択の時代」によるとリチャード・ワーマンは次のように述べている。
すなわち、
「情報を組織化できる基準は、
  1. カテゴリー
  2. 時間
  3. 位置
  4. アルファベット
  5. 連続量
の五つだけである。」

これらは一般に、究極の五個の帽子掛けと言われる。

しかし、これにはしっくり来ない。
本書には、何の前触れもない。この5つに絞った経緯も書いていない。

一体、この「情報」とはなんであろうか。


情報とはなんだろうか。
同書によると、情報には、3つの特性がある。

  1. 伝達
  2. 保存
  3. 理解(させる)
これに関しては同意したい。
しかし、これに関してもう一つ付け加えたい。

それは、
「情報とは、目に見えないもの」であるという事だ。
概念上の産物である。
これを特性.4と呼びたい。

これが可視化されたものを、データと呼ぶこととする。
データは、記述されたものだ。概念ではない。


データと情報の関係は、シニフィアンとシニフィエに近い。
シニフィエは、イメージや概念。
シニフィアンは、それを指す語彙である。

しかし、データと情報、シニフィアンとシニフィエ、には違いがある。
それは、”情報はデータに含まれる”ことである。
すなわち、
情報 ∈ データ
となる。

情報の第1の特性を考えてみる。
伝達である。
伝達は、情報単体では成し得ない。不可視、または言語化が可能ではないからだ。情報はデータに変換されたのち、伝達される。
すなわち、第一の特性は、情報に関するものではない
データに関するものである。


第二の特性も同様だ。
保存はデータにおいてのみ、実行される。


第三の特性は、情報の特性だ。
データの特性ではない。
情報によってのみ、人間は理解する。


従って情報処理とは、情報をデータに変換することを意味する。


まとめると、
本記事では、情報とデータの違いについて、言及した。



情報の特性とは、

  1. 不可視
  2. 理解される(データから変換される)
  3. データに属する(受け手によっては、情報となったり、データとなったりする)
データの特性とは
  1. 可視可能
  2. 伝達される
  3. 保存される
となる。