誰のための自己啓発書?



キャリアポルノは人生の無駄だ

を読んで、

まずキャリアポルノという言葉が気に入りました。
わかりやすくていいですね。

表現はともかくとして、
自己啓発書は現実逃避でしかない、
という解釈をしました。

筆者は、自己啓発書を否定も推薦もしません。

読みたくなったら読めばいいと思います。

言語を使った”論証”というものは、
独我論(世界に生きているのは自分だけである。)
から抜け出ることはできません。(ウィトゲンシュタインが論考で解説しています)

論証や学問とはそういうものです。

独我論を受け入れるか、それを否定するかは個人の自由です。

ベストなのは、
自己啓発書から自分の哲学を構築することです。
模倣は変異して初めて価値をもつ、そう思います。

自己啓発書を読む上で注意すべき点は、

読者に不安を煽ったり、自己満足に浸っている、
そういった本があることです。

このたぐいの本は、
読者のための自己啓発書ではありません。
著者のための自己啓発の本。である可能性が高いのです。
自分ってすごいとか、ここまでやった、とか、そんなものです。

所詮、自己啓発書なんてものは、
宗教学をふるいにかけて削ぎ落としたものです。

信仰の対象が欠けた宗教学、それが自己啓発本だと思います。
じゃあ、何が信仰の対象になったの?
それは著者であろうと思います。